1.
手術後に気管支内転移を認めた肺腺癌の1例
小林, 哲也; 山本, 真一; 手塚, 憲志 ...
気管支学,
05/2021, Volume:
43, Issue:
3
Journal Article
Open access
背景.転移性気管・気管支腫瘍の原発巣が肺癌である症例は比較的稀である.症例.63歳男性.脊髄損傷の既往を有する.62歳時に右上葉肺腺癌pT1cN0M0 pStage IA3/右中葉肺腺癌pTisN0M0 pStage ...
0に対して,胸腔鏡下右肺上中葉切除術・リンパ節郭清術を施行した.術後6カ月目に褥瘡感染にて入院加療中に呼吸状態の悪化を認め,CTにて右胸水・上縦隔リンパ節腫脹・左主気管支の占拠性病変を確認し,気管支鏡にて左主気管支を占拠する有茎性のポリープ病変を認めた.病変を高周波スネアにて焼灼切除し,酸素化改善・喘鳴消失を確認した.切除した腫瘍は肺癌気管支転移(epidermal growth factor receptor遺伝子変異陽性/exon 19欠失)と診断された.術後osimertinib 80 mg/dayを開始し,投薬開始後右胸水消失・上縦隔リンパ節縮小・左主気管支病変の無再発を確認した.投薬開始約半年後のCTで無再発であることを確認し,その後も気管支の局所再発なく経過している.結論.原発性肺腺癌の気管・気管支内転移は珍しい転移様式であり,本症例は貴重な症例と考えられた.
more
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
2.
結核性左主気管支狭窄症に対して気管支鏡下狭窄解除術が奏効した1例
小林, 哲也; 遠藤, 俊輔; 山本, 真一 ...
気管支学,
05/2018, Volume:
40, Issue:
3
Journal Article
Open access
背景.結核性気管支狭窄はしばしば治療に難渋する.症例.30歳代女性.3年前に結核の診断で加療を受けた.治療後に喘鳴がみられるようになり,加療を受けていた.2年前に近医で左主気管支狭窄を指摘されるも,治療を希望しなかった.しかし,その後肺炎の反復を認め,気管支狭窄が原因と推測されたため,気管支鏡治療目的に当院に紹介され受診した.胸部CTで左主気管支に狭窄を認め,気管支鏡検査では細径気管支鏡の通過困難な瘢痕性狭窄を認めた.局所麻酔下で気管支拡張用バルーンとアルゴンプラズマ凝固法(APC)を用いて気管支鏡下狭窄解除術を施行し,狭窄部の拡張が得られた.重篤な合併症はみられず,その後の経過観察でも明らかな再狭窄徴候を認めていない.結論.結核性気管支狭窄に対し,気管支鏡下狭窄解除術が有効であった.
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
3.
縦隔型A5+A9-10を有する左上葉肺腺癌に対する完全鏡視下左上葉切除
小林, 哲也; 手塚, 憲志; 柴野, 智毅 ...
日本呼吸器外科学会雑誌,
2022/03/15, Volume:
36, Issue:
2
Journal Article
Open access
肺動脈分岐異常はしばしば存在し,肺癌手術において大変重要である.症例は70歳代女性.健診精査で胸部異常陰影を指摘された.画像上左上葉肺癌cT1aN0M0 cStage ...
IA1が疑われ手術を行う方針にした.術中迅速病理検査にて肺腺癌であることを確認し,胸腔鏡下左上葉切除術および1群リンパ節郭清術を施行した.術前画像検査では分岐異常は指摘しえなかった.術中に縦隔型A5とA9-10の共通幹を認識し,A9-10を温存して完全鏡視下で手術を完遂した.縦隔型A5とA9-10の共通幹は左上葉肺静脈と左上葉気管支の間を走行していた.縦隔型A5とA9-10の共通幹はきわめて稀な血管走行であり,手術操作の際に注意を要する.胸部単純CT画像で左気管支と左上肺静脈の間に構造物を認めた場合,縦隔型肺底区域動脈の可能性を疑い詳細にCT画像を評価する必要がある.
more
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
4.
無痛性心筋梗塞を合併した一過性全健忘の1例
原瀬, 翔平; 荒木, 邦彦; 小林, 哲也 ...
臨床神経学,
2021, Volume:
61, Issue:
2
Journal Article
Peer reviewed
Open access
症例は66歳,女性.一過性の前向性健忘発作を訴え,外来受診した.高血圧以外の特記すべき既往歴はなかった.胸部症状はなく,意識清明であった.身体所見で神経脱落所見はなく,健忘以外の高次脳機能障害も認めなかったため,一過性全健忘(transient global ...
amnesia,以下TGAと略記)と診断した.頭部MRIの拡散強調画像で左海馬および右脳梁体部に点状の高信号域が認められ入院とした.採血でトロポニンIが陽性,心電図で陰性T波が認められ,入院9日目に冠動脈造影で右冠動脈の高度狭窄を検出し心筋梗塞と診断した.TGAは予後良好な疾患とされているが,本症例のように無痛性に心筋梗塞を合併している場合があり注意を要する.
more
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
PDF
5.
Bronchus-associated lymphoid tissue (BALT) リンパ腫と再評価された下部気管の隆起性病変の1例
小林哲也; 斎藤紀子; 石川成美 ...
気管支学,
11/2019, Volume:
41, Issue:
6
Journal Article
「要約」- 背景. 気管・気管支原発の悪性リンパ腫の報告は比較的稀である. 症例. 60歳代女性. 子宮頸癌およびトローザ・ハント症候群の既往を有する. 子宮頸癌術後経過観察のCTにて両側肺多発小結節を指摘された. 3カ月後のCTで上記病変に加え気管左側壁に隆起性病変が再確認され, 気管支鏡検査を施行. 気管左側壁のポリープ状粘膜隆起性病変は, 生検にてリンパ濾胞の反応性増生と評価された. ...
その後も定期的にCT検査が施行されたが, 4年間病変に変化は認めなかった. 発見から5年後, 生検材料に関して別の病理医に再評価を依頼したところ, bronchus-associated lymphoid tissue (BALT)リンパ腫と診断された. 再評価後も, CTにて気管および肺末梢病変に変化がないことを確認している. BALTリンパ腫は臨床的に進行が年単位に変化する低悪性度B細胞性リンパ腫であるが, 本症例では臨床的・画像的経時変化は認めなかった. ステロイドの偶発的な使用が病変の進行を妨げた可能性がある. 結論. 気管内に突出するリンパ組織の評価は, 時に反応性リンパ濾胞過形成との鑑別が難しい. 慎重な臨床的経過観察, および正確な病理学的評価が重要であることを再認識した.
more
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
6.
腫瘍治療の最前線
小林, 哲也
動物臨床医学,
2019/12/25, Volume:
28, Issue:
4
Journal Article
Open access
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
7.
Full text
Available for:
UL
8.
波状形状を有する微細管内における垂直上昇気液二相流の沸騰熱流動特性に関する研究
小林, 哲也; 御手洗, 遥輝; 榎木, 光治 ...
日本冷凍空調学会論文集,
2021/06/30, Volume:
38, Issue:
2
Journal Article
Peer reviewed
Open access
微細管の流れ方向の形状が変化した場合の流動特性への影響を明らかにするために,その一例として内径が約1mm ...
の微細管を波型の形状に加工した管(波形管)と一般的な微細円形管(直線管)を用い,気液二相垂直上昇流の流動様相の観察と摩擦圧力損失および沸騰熱伝達率の測定を行った.流動様相の観察実験では,波形管は,従来の直線管の研究で報告されてきた一般的な流動様式とは一部異なる特徴的な流動様相がみられた.また,波形管の摩擦圧力損失は,直線管の摩擦圧力損失よりも特徴的な流動様相が観察される領域において約2 倍程度高い値を示すことがわかった.さらに,沸騰熱伝達実験では,波形管は直線管と比べて,低熱流束ほど熱伝達率に差異が確認され最大で2.5 倍程度向上したが,高熱流束になるほど波形管の熱伝達率は直線管のそれに漸近することがわかった.
more
Full text
Available for:
NUK, UL, UM
9.
がんを伴うイヌとネコの栄養管理法
小林, 哲也
ペット栄養学会誌,
2020/04/10, Volume:
23, Issue:
1
Journal Article
Open access
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK
10.
Bronchus-associated lymphoid tissue(BALT)リンパ腫と再評価された下部気管の隆起性病変の1例
小林, 哲也; 斎藤, 紀子; 石川, 成美 ...
気管支学,
2019/11/25, Volume:
41, Issue:
6
Journal Article
Open access
背景.気管・気管支原発の悪性リンパ腫の報告は比較的稀である.症例.60歳代女性.子宮頸癌およびトローザ・ハント症候群の既往を有する.子宮頸癌術後経過観察のCTにて両側肺多発小結節を指摘された.3カ月後のCTで上記病変に加え気管左側壁に隆起性病変が再確認され,気管支鏡検査を施行.気管左側壁のポリープ状粘膜隆起性病変は,生検にてリンパ濾胞の反応性増生と評価された.その後も定期的にCT検査が施行されたが,4年間病変に変化は認めなかった.発見から5年後,生検材料に関して別の病理医に再評価を依頼したところ,bronchus-associated lymphoid tissue(BALT)リンパ腫と診断された.再評価後も,CTにて気管および肺末梢病変に変化がないことを確認している.BALTリンパ腫は臨床的に進行が年単位に変化する低悪性度B細胞性リンパ腫であるが,本症例では臨床的・画像的経時変化は認めなかった.ステロイドの偶発的な使用が病変の進行を妨げた可能性がある.結論.気管内に突出するリンパ組織の評価は,時に反応性リンパ濾胞過形成との鑑別が難しい.慎重な臨床的経過観察,および正確な病理学的評価が重要であることを再認識した.
Full text
Available for:
NUK, UL, UM, UPUK