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高知県内で保護された野生鳥類の糞便検体による消化管寄生虫保有調査
井上, 春奈; 森, 悠芽; 畑中, 律敏 ...
日本野生動物医学会誌,
2023/09/01, 20230901, Volume:
28, Issue:
2
Journal Article
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野生鳥類の糞便101検体についてショ糖遠心浮遊法により寄生虫検査を実施した。その結果,寄生虫の陽性率は29.7%であり,内訳は原虫類(Eimeria 型もしくはIsospora ...
型のオーシスト)が20.8%,線虫類(毛細線虫類または回虫類)は8.9%であった。消化管寄生虫は糞便と共に排泄された後も長期間にわたり感染性を保持するため,間接的または直接的な糞口接触が比較的高率に生じている可能性が示唆された。
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致死的下痢症の集団発生酪農場における複数種のクリプトスポリジウムの分子同定及びその感染動態と清浄化対策
河合, 愛美; 林, みち子; 髙橋, 和瑛 ...
日本獣医師会雑誌,
2023, Volume:
76, Issue:
2
Journal Article
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2020年に石川県の2農場で下痢症を呈した子牛が相次いで死亡した.種々の検査及び病理解析の結果,クリプトスポリジウムによる感染が原因である可能性が考えられた.18S rRNA及びActin遺伝子領域を標的としたPCR及びMultiplex-PCRを実施したところ,Cryptosporidium parvum ...
の2つの遺伝子亜型による混合感染であることが分かった.これら2種の遺伝子亜型による混合感染は国内初めての報告である.同農場で飼育されていた他個体の調査では,感染は子牛に限られ,さらにC. bovis 及びC. ryanae が検出された.飼育環境の調査では子牛を飼育していた床の敷料のみから本原虫が検出され,汚染エリアを熱湯及び石灰乳の塗布により対策を実施したが,短期的には下痢を発症する頭数が減少し効果がみられたものの,清浄化には至らなかった.
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子豚の小腸及び大腸パラフィン包埋切片を用いたTritrichomonas foetus の遺伝子学的同定及び粘膜固有層への侵入の特徴
猜都, 勇介; 北原, 尚英; 三角, 和華子 ...
Nippon Juishikai zasshi,
2020/08/20, Volume:
73, Issue:
8
Journal Article
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鹿児島県内の一養豚農場で2019年2月に40日齢の離乳豚が水様性下痢を呈し,死亡豚が増加した.下痢を呈した2頭において,病理組織学的に回腸,盲腸及び結腸の陰窩腔にトリコモナスの濃厚寄生が観察された.そのうち1頭では,多数のトリコモナスの陰窩上皮及び粘膜固有層への侵入が認められた.小腸及び大腸病変部のパラフィン包埋切片を用いたPCR検査でTritrichomonas foetus ...
が同定された.超微形態学的検査で,3本の前鞭毛と1本の後鞭毛が観察された.Caspase-3免疫染色及びTUNEL法で,陰窩上皮のアポトーシス陽性細胞の増加が観察された.細菌学的検査でEscherichia coli が分離された.病理組織学的検査と遺伝子学的検査の結果より,T. foetus の豚に対する侵襲性及び下痢への関与が示唆された.
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大分県におけるEimeria subspherica による牛の核内コクシジウム症
河上, 友; 松林, 誠; 山田, 美那子 ...
Nippon Juishikai zasshi,
2018/10/20, Volume:
71, Issue:
10
Journal Article
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牛の核内コクシジウム症について,2012〜2016年に大分県にて病性鑑定に供された146農場の牛199頭の消化管材料について回顧調査を実施した.199頭中9頭(4.5%)の牛で核内コクシジウム感染が確認され,これらはすべて異なる農家の黒毛和種子牛で,慢性下痢及び発育不良を呈していた.肉眼的に小腸粘膜の肥厚(55.6%,5/9頭)と腸間膜リンパ節の腫大(77.8%,7/9頭)が認められた.組織学的に全例で小腸の腸絨毛の萎縮及び粘膜固有層における炎症細胞浸潤が認められた.また,粘膜上皮細胞の核内にさまざまなステージのコクシジウムが多数認められた.9頭中5頭(55.6%)の空腸のパラフィン切片からEimeria subspherica 特異遺伝子が検出された.以上のことから,E. subspherica が牛の核内コクシジウム症の原因として大きな割合を占めることが示唆された.
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豚のEntamoeba属原虫感染による潰瘍性大腸炎
矢口, 裕司; 松林, 誠; 板橋, 知子 ...
Nippon Juishikai zasshi,
07/2016, Volume:
69, Issue:
7
Journal Article
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削痩が認められた83日齢の肥育豚2頭について,病性鑑定を実施した.2頭ともに潰瘍性大腸炎が広範囲に認められ,病変部組織には多数のEntamoeba属原虫の栄養型が認められた.遺伝子解析の結果より,同原虫はE. poleckiサブタイプ3であった.病理学,細菌学及びウイルス学的検索から,この原虫が病態発現に関与したことが示唆された.
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金属3D プリンターの伴侶動物医療への応用
三重, 慧一郎; 西田, 英高; 秋吉, 秀保 ...
スマートプロセス学会誌,
07/2021, Volume:
10, Issue:
4
Journal Article
Peer reviewed
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ホンドタヌキおよびツキノワグマから分離したブドウ球菌の薬剤感受性および分子疫学的調査による環境評価
深田, 恒夫; 後藤, 大介; 田代, 淳 ...
日本野生動物医学会誌,
2006, 20060000, Volume:
11, Issue:
2
Journal Article
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野生のホンドタヌキおよびツキノワグマから分離したブドウ球菌の薬剤感受性および分子疫学的調査することによって環境評価を行った。2003年3月から2004年9月までに集められたホンドタヌキ26頭(野生21頭,動物園5頭)およびツキノワグマ35頭(野生21頭,クマ牧場10頭,動物園4頭)からブドウ球菌を分離した。材料の採取部位は,剖検を行った個体では口腔,鼻腔,耳垢および肛門とし,それ以外では糞便および耳垢,あるいは糞便のみとした。1)分離したブドウ球菌は,ホンドタヌキからはS. delphiniとS. xylosusが,ツキノワグマからはS. shleiferiが有意に多く分離された(p<0.05)。2)ブドウ球菌174株について7種類の抗菌剤で耐性を調べ,両動物ともに動物園動物は野生動物よりも有意に耐性菌保有率が高かった(p<0.05)。これらの野生動物間では,薬剤耐性保有率に有意差はなかった。3)ツキノワグマおよびホンドタヌキから多く分離されたS. aureus 16菌株およびS. sciuri 21菌株について,制限酵素SmaIを用いてパルスフィールド電気泳動法によりDNAバンドパターンを調べた結果,動物種による特有のバンドパターンは検出されなかった。近い地域に生息していたツキノワグマ2頭から同じバンドパターンを示したS. aureusが分離された。これらは同じ薬剤耐性パターンを示した。したがって,薬剤耐性ブドウ球菌はヒトの社会から野生動物へ伝播していることと野生動物間で伝播した可能性も示唆された。
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下垂体性副腎皮質機能亢進症の犬3例に対するトリロスタン投与の効果
谷, 浩行; 笹井, 和美; 馬場, 栄一郎
動物臨床医学,
2004, Volume:
12, Issue:
4
Journal Article
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下垂体性副腎皮質機能亢進症(PDH)の犬3例にトリロスタンを投与し、その治療効果について検討した。PDHの犬3例に0.2~6mg/kgのトリロスタンを1日1回経口投与し、各症例の来院時毎に完全血球計算検査、血液生化学検査およびACTH刺激試験を行った。3症例とも薬剤投与開始後20日~1カ月で多飲多尿の改善が認められた。脱毛が認められた2症例についてはそれぞれ薬剤投与開始後6および4カ月で発毛がみられた。パンティングおよび活動性の低下が認められた1症例についてはそれら症状が改善された。いずれの症例においても薬剤投与による副作用と思われる症状は認められなかった。薬剤投与開始後、全ての症例において血清ALT値、ALP値、TCho値およびACTH刺激後の血清コルチゾール濃度が漸次減少した。以上のことからトリロスタンは犬のPDHの治療に有効な薬剤であると思われた。
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腸管出血性大腸菌O157: H7の犬腸管内における挙動
楠, 博文; 笹井, 和美; 馬場, 栄一郎 ...
Nippon Juishikai zasshi,
2004/05/20, Volume:
57, Issue:
5
Journal Article
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人の腸管出血性大腸菌感染症由来O157: H7株を犬4頭へ給餌投与し, 臨床症状, 細菌学的ならびに血液学的性状の解析を行ったところ, 本菌の犬腸管内への定着および体内臓器への感染を示す徴候はいずれも認められなかった.いっぽう, 投与後数日間は, 犬糞便中に生菌の排泄が認められた.
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