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  • 中西, 智宏; 亀子, 雄大; 周, 心恰; 小坂, 浩司; 伊藤, 禎彦; 藤井, 宏明

    土木学会論文集G(環境), 2021, Volume: 77, Issue: 7
    Journal Article

    浄水中に残存する微粒子は配水管内に蓄積し,やがて突発的な流況変化によって再懸濁されて水道水の着色障害を引き起こす.本研究はこれを制御するための浄水中微粒子濃度の目標レベルを推定することを目的とした.まず実験によって流況変化時の蓄積物の剥離過程をモデル化した.また,水道水の性状に関する官能試験を行い,「水道利用者によって濁りが感知される濁度」と「水道局への苦情が発生する濁度」を推定した.これらを踏まえ,実管網における微粒子蓄積量に応じた着色危険度を表す「着色ポテンシャルスコア」という指標を算定した.現状の浄水中微粒子濃度(10μg/L)では着色危険度の高い管路は存在しないことが示された.微粒子濃度が約17μg/L以上になると許容スコアを超過する管路が出現したことから,これが浄水中微粒子濃度の制御目標と考えられた.