1.
臨床の現場で経験した膵性糖尿病の問題点
松本, 敦史; 柳町, 幸; 佐藤, 江里 ...
膵臓,
2020/04/30, Letnik:
35, Številka:
2
Journal Article
膵外分泌不全を伴う膵性糖尿病では,良好な血糖コントロールだけでなく,良好な栄養状態を維持することが重要である.そのために,膵外分泌不全の診療では,①食事療法,②消化吸収能,③栄養状態を,栄養評価の三位一体として捉え,インスリン治療と共に,十分な食事摂取,適切な膵酵素補充療法を行い,それを継続し,栄養状態を常に評価することが重要である.しかし,適切な治療が行われていたとしても,緊急入院・主治医の変更など変化があった場合に,膵酵素補充療法が中止されてしまうリスクがある.その背景には,膵性糖尿病の病態・治療への理解が不十分なため,食事・消化吸収不良・栄養状態が考慮されず,血糖コントロールのみに注意がいくことが挙げられる.我々は,膵切除術後の経過でインスリンおよび膵酵素補充療法の中断があり,栄養状態の悪化した膵性糖尿病例を経験したので,症例を提示し問題点を明らかにする.
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2.
膵性糖尿病の治療における持続血糖モニタリングの位置づけ
柳町, 幸; 藤田, 朋之; 山一, 真彦 ...
膵臓,
2020/04/30, Letnik:
35, Številka:
2
Journal Article
膵性糖尿病は消化酵素補充療法とインスリン治療が必要である.治療効果は,栄養状態と血糖コントロールの評価をもとに判定する.血糖コントロールの長期的指標としてHbA1c,グリコアルブミンを用い,日々の血糖推移の評価はSMBG(self-monitoring of blood ...
glucose:自己血糖測定)を用いているが,無自覚低血糖や夜間低血糖の確認は困難である.無自覚低血糖や夜間低血糖の確認には,持続血糖モニタリングを用いるのが効果的である.また,TBR(time below target glucose)を血糖コントロールの評価項目に加えることで,低血糖頻度の客観的な評価が可能となる.
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3.
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UL
4.
一般演題抄録〉死後房水糖値の測定意義(第2報:房水中Cペプチドとインスリン濃度について)
町田, 光司; 町田, 祐子; 長谷川, 範幸 ...
弘前医学,
2020, Letnik:
70, Številka:
2-4
Journal Article
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死後経過に伴って赤血球の解糖系により血糖値は下がり続けるが、血球の無 い房水の糖濃度は比較的緩徐に低下し、比較的安定である。 死後房水糖値(PMAG:Post Mortem Aqueous humor Glucose)を検討する事により、死亡前の血糖値の推定が可能である事を昨年の本学会で発表した。 PMAGが死後1〜2日の短期間で20mg/dl ...
未満の低値の場合には低栄養や低血糖が疑われるが、今回は特に低血糖の診断について房水中のインスリン(IRI)やCペプチド(CPR)を測定して比較検討した。 低血糖を疑われた検死5例について死後房水中のインスリン(IRI)を検 討したところ、インスリン治療中の3例にIRIが認められ、房水内に外因性 インスリンが移行したものと考えられ、更にPMAGの低い2例では低血糖と 考えられた。 次にインスリンについて検死7例の房水中のCペプチド(CPR)を検討し たところ、CPRは全例に認められたため、内因性のインスリンも房水に移行 しているものと考えられた。 更に、低血糖3例の臨床例と、房水中IRIとCPRを測定し得た検死9例 においてIRI/CPRを検討したところ、外因性インスリンによる低血糖疑いの検死例ではCPRが測定感度以下に抑制され、この比が少なくとも10以上 と高値であり、低血糖の鑑別診断に有用と考えられた。
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5.
一般演題抄録>死後房水糖値の測定(PMAG:Post Mortem Aqueous humor Glucose)により低血糖が疑われた症例の検討
町田, 光司; 町田, 祐子; 長谷川, 範幸 ...
弘前医学,
2020, Letnik:
71, Številka:
1
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死後に血糖値は赤血球の解糖系により低下するため、死後低血糖の診断は困難である。しかし、房水は赤血球を含まず比較的安定であるため、死後房水糖値(PMAG:Post Mortem Aqueous humor ...
Glucose)から生前の血糖値の推定が可能である。同一症例における死後の房水糖値の経時的変化について。64歳糖尿病では死後直後の房水糖値は心臓血糖値の70〜80%であるが、採取して放置した房水に比して眼内の房水糖値は下がり続け、8時間半後には死亡直後の血糖値の51.2%となり、他の2例でも同様な傾向を認めた。死後房水糖を採取した7例で最長1週間の測定で、冷所では比較的安定であったが、夏の暑い時期には低下する傾向にあった。血中ケトン体と死後房水糖値の関連を死後8時間以上経過した118例について検討した。1.糖尿病性ケトアシドース、2.低体温、3.アルコール性ケトアシドース、4.飢餓性ケトアシドースが見られ、特に房水低値例に低栄養、低血糖例が存在すると考えられた。死後房水糖値の判断基準を考慮すると、死後8時間以上3日以内の場合、25mg/dl から40mg/dl 程度が正常、50mg/dl 以上は糖尿病疑い、100mg/dl 以上は糖尿病性ケトアシドーシス。低値の場合は25mg 以下、特に20mg/dl 未満の場合、低栄養や低血糖が疑われた。症例71歳男、認知症を伴う糖尿病。訪問診療時に高血糖の場合、インスリン施行していたが、昨年ランタス10単位施行2時間後に死亡した。死後21時間後の房水糖値は160mg/dl以上と高く、血中インスリンは正常値で、C ペプチドは抑制されておらず、房水内にインスリンは検出されず、低血糖は否定的であった。尚、2年前から本研究を始めた当初、低血糖を疑った5例中2例の通り房水中にインスリンも検出され、低血糖が考えられたが、その後房水中のCペプチド(CPR)を7例測定にて全例に検出され、内因性のインスリンも房水に移行しているものと考えられた。更に臨床例や検死例での房水中のインスリンとC ペプチドを検討すると、薬剤性の低血糖1例、飢餓性低血糖の臨床例2例の臨床例3例と、外因性インスリンによる低血糖例2例を含む検死11例の計14例において、外因性インスリンによる低血糖例では房水中や血中C ペプチドが抑制されており、血中インスリンの高値も1例に認められた。死後房水糖値や、インスリン、C ペプチドなどの測定により、死後に低血糖の診断が可能と考えられた。
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6.
膵機能検査法への挑戦―膵内外分泌補充療法のために
中村, 光男
膵臓,
2012, Letnik:
27, Številka:
1
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【はじめに】 近年我が国での膵疾患研究及び臨床には目をみはるものがあり, 画像診断, 内視鏡を用いた診断及び治療, また新しい疾患概念としての自己免疫性膵炎などは世界をリードしている. しかしかつて全盛をふるっていた膵機能(外分泌)検査法pancreozymin-secretin(PS)試験は廃れ, 唯一臨床にPFD(pancreatic function ...
diagnostant)試験のみが外分泌検査法として普及している. 本検査法は膵外分泌不全の病態を診断できるか否か不明である. 一方では, 膵外分泌不全の高力価膵酵素薬も新薬として市販されるようになった. 膵外分泌(機能)不全=膵性脂肪便診断法の開発・普及が急務であるとともに食事・消化吸収・栄養評価に基づいた考え方を共有しなければならない. 本稿では, 第42回日本膵臓学会大会の会長講演の内容をもとに, 筆者らの行ってきた膵機能への挑戦について報告する. 【膵機能の特徴と破綻】 膵機能に関しては, 栄養素を消化するということを始めて明らかにしたClaude BernardのIntroduction a l'etude de la medicine expermentale(1865年)(岩波文庫, 三浦袋栄訳, 実験医学序説)が嚆矢である.
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7.
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UL
8.
2.膵疾患における膵内分泌機能障害の評価と治療
柳町, 幸; 佐藤, 江里; 丹藤, 雄介 ...
膵臓,
08/2017, Letnik:
32, Številka:
4
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膵疾患では膵内外分泌機能に障害をきたし,糖尿病と消化吸収障害がもたらされることが多い.この,膵疾患に起因して発症する糖尿病は「膵性糖尿病」と称される.膵性糖尿病の膵内分泌機能障害の治療に際しては,糖尿病の検査とインスリン分泌能検査を行う.インスリン分泌能検査には,Insulinogenic index(II),HOMA-β,血清CPR,24時間尿中CPR排泄量,CPR ...
index(CPI),secretory unit of islet transplantation(SUIT),グルカゴン負荷試験などがある.インスリン依存状態の症例に対しては,インスリン治療が必要になる.膵性糖尿病のインスリン治療に際しては,十分な食事摂取の上,消化酵素補充療法を行った上で,低血糖のない安定した血糖コントロールが得られるように使用するインスリン製剤の種類や投与方法の調整を行うことが重要となる.
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