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超重症児事例における教育的働きかけへの応答的反応の検討 ―手指動作、心拍、脳血流の解析による
神郡, 裕衣; 勝二, 博亮; 尾﨑, 久記
特殊教育学研究,
2019/05/31, Letnik:
57, Številka:
1
Journal Article
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本研究では、低酸素性虚血性脳症により動作が乏しく、刺激への反応もほとんど認められない超重症児事例について、iPad画面に触れると同時に音が流れる応答的環境下で、微細手指動作、心拍、脳血流データを計測し、働きかけへの応答状況について検討した。その結果、画面に左手を近づけると、左手指動作が増加し、特に親指を引いて押すという比較的大きな動作も認められた。また、画面への左手指接触による音の流れ始めに先行して、何らかの心理的過程を反映すると思われる心拍減速が認められた。さらに、脳血流の計測により、iPadにタッチする活動に伴い、刺激の意味判断、反応選択、意思決定などに関わる前頭領域でのOxy-Hb増大が認められた。これらの結果から、本児が周囲の手がかりに基づいて左手指でiPad画面にタッチしようとしていることが推察され、動作の意図性を一定程度捉えることができた。
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14.
雑音下聴取に関する神経生理学的アプローチ
田原, 敬; 久保, 愛恵; 勝二, 博亮
臨床神経生理学,
08/2021, Letnik:
49, Številka:
4
Journal Article
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本稿では主に注意機能の視点から雑音下聴取の神経生理学的機序について論じ, 雑音下のような聴取困難な状況で高まる心的な労力であるListening effortについて概説した。脳波や脳機能イメージングを用いた報告からは, 雑音下においてより効率的に音声を聴取するために注意機能が重要な役割を担っていることが確認された。あわせて, Listening effortについても, ...
注意機能や実行機能等の脳内ネットワークが関与していることが確認された。また, Listening effortを評価するための生理指標として瞳孔径や脳波が活用されていたが, それらの指標間には十分な一貫性がなく, その発生機序も含めさらなる検討が求められていた。以上より, 雑音下聴取やListening effortを扱う際には, 注意機能に代表されるような聴覚機能以外の視点からのアプローチも重要になると示唆された。
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15.
文章検証法課題による小学生の文章理解力の発達
勝二, 博亮
LD研究,
2022/05/25, Letnik:
31, Številka:
2
Journal Article
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本研究では,Kintsch & van ...
Dijk(1978)の3層モデルに基づいて,各レベル(表層,命題,状況レベル)の文章理解力を測定できる小学生用の文章検証法課題を作成し,その発達的変化を検討した。その際,研究1では小学校2,4,6年生(N=114)を対象に,文章理解力とワーキングメモリ容量との関連を検討した。その結果,文章理解力とワーキングメモリ容量はいずれも発達とともに上昇するが,両者に関連はみられなかった。一方,研究2では小学校2,4年生(N=68)を対象に,文章理解力と語彙力との関連を検討し,両者の間に有意な正の相関が認められた。とりわけ,語彙力はテキスト情報と既有知識を統合して文脈を理解する状況レベルでの処理に影響を与えていたことが明らかとなった。子どもの語彙は読書を含むさまざまな経験によって高められることから,語彙力は既有知識を活用した文章理解を促進するものと示唆された。
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18.
特集】 特別支援教育における生理心理学的アプローチ 巻頭言
勝二博亮
生理心理学と精神生理学,
12/2023, Letnik:
41, Številka:
2
Journal Article
「特別支援教育」は, 文部科学省が設置した「特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議」によって, 平成15年 (2003年) 3月に取りまとめられた「今後の特別支援教育の在り方について (最終報告) 」 (文部科学省, 2003) の中で使われた用語である. 当時の背景として, それまでの視覚障害, 聴覚障害, 知的障害, 肢体不自由, ...
病弱といった「特殊教育」の対象であった児童生徒以外にも, 知的障害を伴わない発達障害, すなわち限局性学習症 (Specific Learning Disability : SLD) , 注意欠如多動症 (Attention Deficit/Hyperactivity Disorder : ADHD) , 自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorder : ASD) などの存在や重度・重複障害のある児童生徒の増加といった障害種の多様化によって, これまでの教育システムでは対応できない状況が生じたことによる.
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19.
重症心身障害児における行動反応聴力評価
佐藤, 楓佳; 田原, 敬; 勝二, 博亮
日本重症心身障害学会誌,
12/2019, Letnik:
44, Številka:
3
Journal Article
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自らの意思で姿勢を変えたり移動することが難しい重症心身障害児にとって、聴覚は周囲の環境を把握する上で重要な情報源となっている。しかし、重症心身障害児においては、日常で観察される反応が微弱な例が多く、聴覚刺激をどの程度受容しているかの判断が難しいことが多いとされる。そこで、本研究では聴覚刺激に対する反応が不明確な1事例に対し行動反応聴力検査を中心とした聴覚アセスメントを試みた。はじめに聴性行動反応を詳細に分析し、対象事例の眼球運動が応答の指標となり得ることを明らかにした。その後、眼球運動を基に複数回に渡る行動反応聴力検査を実施した結果、30dB以上の聴覚刺激であれば受容できている可能性が推察された。この結果はABR(auditory brainstem response: 聴性脳幹反応)の結果とも一致しており、行動反応聴力検査のみならず他覚的聴力検査も実施したことで、その妥当性について確認することができた。このように、日常の様子を観察した結果から児に合わせた検査方法や内容を丁寧に検証していくことで、一定程度妥当性のある評価が可能となるものと示唆された。
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20.
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