1.
聴覚障害者のピッチ弁別能とメロディ弁別能
田原, 敬; 勝二, 博亮; 久保, 愛恵
AUDIOLOGY JAPAN,
06/2020, Letnik:
63, Številka:
3
Journal Article
Recenzirano
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要旨: 本研究では, ピッチ弁別課題と調性を操作したメロディ弁別課題を聴覚障害者8名に対して実施し, ピッチ弁別能及びメロディ弁別能の観点に加え, 調性感という観点も加味しながら聴覚障害者のメロディ認知について検討を行った。ピッチ弁別課題では健聴者と同程度の成績を示した者 (6名) と, 弁別が難しい者 (2名) に大分され, ...
聴力レベル及び音楽経験の影響を受けると推察された。ピッチ弁別課題の成績が良好であった6名を対象にメロディ弁別課題を実施した結果, 4名がチャンスレベルに留まり, ピッチ弁別が可能であってもメロディ弁別は難度が高いことが確認された。チャンスレベルを上回った2名に関しては聴力レベルが低く, ピッチ弁別同様に聴力レベルが成績に影響を及ぼすと推察された。しかし, 健聴者同様に調性を感じてメロディを認知していると思われる対象者は 1 名のみであり, 低音域の聴力レベルが影響している可能性が考えられた。
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NUK, UL, UM
2.
事象関連電位からみた非音楽家の調性感
佐藤, 大介; 田原, 敬; 勝二, 博亮
生理心理学と精神生理学,
12/2022, Letnik:
40, Številka:
3
Journal Article
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右前部初期陰性電位(early right anterior negativity: ...
ERAN)は,調性的文脈から逸脱した和音が呈示された際に生じる事象関連電位であり,音楽の統語処理や調性感を反映すると考えられる。近年の研究では,音楽訓練を積むことでERANが増大することが報告されているが,非音楽家のERANが確認されるかは一貫していない。また,ERAN振幅がどのような音楽的能力と関係があるのか明らかになっていない。本研究では,ナポリの6度を含む和音を刺激として用いて,非音楽家を対象に,ERANと実験対象者の相対音感能力との関係を確かめた。その結果,非音楽家においてもERANは確認され,調性逸脱の識別が困難な条件において,ERAN振幅は実験対象者の相対音感能力が高いほど増大することが明らかとなった。すなわち,非音楽家において個々が有する音楽的能力が異なり,その違いが非音楽家におけるERANの振幅に影響を及ぼすと考えられた。
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3.
ダウン症児における二連母音の音響分析と聴覚的印象評定
加倉井智美; 勝二博亮; 田原敬
コミュニケーション障害学,
12/2022, Letnik:
39, Številka:
3
Journal Article
Recenzirano
ダウン症児における言語発達の特徴として, 発話の不明瞭さが挙げられるが, 単音節と単語の発語明瞭度には差が大きく, 単音節明瞭度から期待される発語明瞭度が得られない事例が多いとの報告がある (石田, 1999). そこで, 本研究では, ダウン症児7名と健常成人10名に対して, 日本語の語頭単母音と語中の連続した母音 (二連母音 : /io/, /oi/, /ao/, /oa/) ...
について音響分析および聴覚的印象評定を行い, 連続した構音を生成する際の舌の動きの困難さに関する評価を試みた. その結果, ダウン症児における二連母音での/i/と/o/間の第2フォルマント (F2) の遷移幅が健常成人のものと比べて有意に減少していた. このことから, ダウン症児においては, 母音を連続させて発声する際に舌の動きが制限され, そのことが単語レベルでの発語明瞭度を低下させる一因になっていることが示唆された.
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VSZLJ
4.
知的障害特別支援学校の教科指導における学習指導要領の活用とその課題 ―若手教員と指導教員への聞き取り調査から
飛坂, 陽子; 勝二, 博亮; 田原, 敬
Tokushu kyōikugaku kenkyū,
2022/11/30, Letnik:
60, Številka:
3
Journal Article
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本研究では、教員が知的障害特別支援学校において教科指導をする際の学習指導要領の活用状況とその課題について明らかにすることを目的とした。若手教員およびその指導を担当した教員に対して、授業実践や学習指導要領の活用について半構造化面接を実施した。それぞれの発話データからKH ...
Coderによる計量テキスト分析を行った結果、若手教員は子どもの実態把握と学習指導要領における段階への対応づけに苦慮していることが明らかとなった。一方で、指導教員においては、子どもの実態に即して教科指導の学習目標を立てるときに、学習指導要領の解説が拠り所となっていた。学習指導要領の解説は情報量が多いことから、今後は解説の内容をより参照しやすくなるようなツールの開発が必要であろう。
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NUK, UL, UM, UPUK
5.
視線パターンからみた聴覚障害児における指文字の読み取り方略
田原, 敬; 渡辺, みさき; 井口, 亜希子 ...
生理心理学と精神生理学,
12/2023, Letnik:
41, Številka:
2
Journal Article
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本研究では,聴覚障害児を対象に指文字と口形を併用した状況下での指文字単語の読み取り課題を実施し,課題中の視線を計測することで,指文字単語の読み取り方略を検討した。また,指文字の呈示位置と口との距離及び単語の意味性を操作することで視線パターンに変化がみられるのかという点も併せて検討した。その結果,口と離れた位置で指文字が呈示された条件下では,視線が手指に集中することが明らかとなった。一方で,指文字が口に近い位置で呈示される条件下では手指と顔を同程度の割合で注視する特徴がみられ,手指と口形等の非手指情報に適宜視線を移動させ,複数の手がかりを統合しながら指文字を読み取っていると考えられた。さらに,同条件下では,障害の程度が重いほど顔をよく注視する傾向が明らかとなった。聴力レベルの高い対象者は,周辺視にて手指情報を捉えることが可能であるとされるため,中心視にて口形などの非手指情報を捉えつつ,周辺視にて指文字を識別するという方略を用いたと推察された。
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6.
聴覚障害者における環境音聴取時の脳活動に関する事例的検討
田原, 敬; 山﨑, 佑紀; 勝二, 博亮
AUDIOLOGY JAPAN,
2021/09/15, Letnik:
64, Številka:
5
Journal Article
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7.
幼児における雑音下聴取と聴覚的注意機能との関係
久保, 愛恵; 田原, 敬; 勝二, 博亮 ...
AUDIOLOGY JAPAN,
2022/06/30, 20220630, Letnik:
65, Številka:
3
Journal Article
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要旨: 本研究では, 定型発達幼児を対象に, 雑音下数字聴取課題と聴覚的注意機能計測課題 (ACPT-P) を実施した。3歳6カ月から6歳5カ月までの, 聴力に問題のない幼稚園児47名が参加した。雑音下数字聴取課題は幼稚園の自由遊び場面を記録したクラスルームノイズを使用し, SN 比2条件 (0dB, -6dB) ×呈示タイミング2条件 (一定, ランダム) の計4条件で実施した。その結果, ...
年齢が高くなるほど, また SN 比が上昇するほど, 雑音下での数字聴取成績が高かった。呈示タイミングによる正答数の差は認められなかった。数字を回答させるクローズドセットな条件としたため, 答えの推測がしやすくなったことが影響していると考えられた。雑音下数字聴取課題の正答数と ACPT-P の反応時間との関係をみてみると, 最も難しいランダム試行 SN 比-6dB 条件にのみ有意な負の相関が確認され, より聴取しにくい状況下では聴覚的注意機能が雑音下聴取能力に影響を及ぼす要因となる可能性が示唆された。
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NUK, UL, UM, VSZLJ
8.
特別支援教育における生理心理学的アプローチ
勝二, 博亮
生理心理学と精神生理学,
2023/12/31, Letnik:
41, Številka:
2
Journal Article
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NUK, UL, UM, UPUK
9.
近赤外線分光法からみた表記法の違いが言語性ワーキングメモリに及ぼす影響
米田, 有希; 勝二, 博亮; 平山, 太市 ...
生理心理学と精神生理学,
12/2015, Letnik:
33, Številka:
3
Journal Article
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日本語表記の異なる文章に対する言語性ワーキングメモリについて近赤外線分光法 (NIRS) を用いて検討した。12名の健常成人を対象にCRT画面上に連続呈示される3つの文章を音読する「Reading課題」,さらに文章内に引かれた下線部の標的語も記憶する「Reading Span Test ...
(RST)課題」を実施した。条件は表記法の違いで4つに分けられた。すなわち,(1)仮名のみで表記された空白部のある文章(Kana-S),(2)漢字仮名交じりで表記された空白部のある文章(Kanji-S),(3)仮名のみで表記された空白部のない文章(Kana-NS),(4)漢字仮名交じりで表記された空白部のない文章(Kanji-NS)であった。左右前頭領域において音読中のOxy-Hb波形はReading課題よりもRST課題で有意に増大していた。RST課題においては,Kana-SおよびKanji-NS条件(馴染みのある表記法)に比べてKana-NSおよびKanji-S条件(馴染みのない表記法)で,標的語の想起中に右背外側前頭皮質においてOxy-Hb波形が有意に増大していた。これらの結果から表記法に馴染みのない文章に対する言語性ワーキングメモリには注意制御がより必要であることが示唆された。
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10.
幼児における雑音下数字聴取課題成績と注意機能との関係
久保, 愛恵; 田原, 敬; 勝二, 博亮 ...
AUDIOLOGY JAPAN,
2020/09/30, Letnik:
63, Številka:
5
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NUK, UL, UM
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