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  • 農村地域における生活機能評価「閉じこもり・認知・うつ」の実態
    南部, 泰士; 桐原, 優子; 月澤, 恵子; 石成, 誠子; 長澤, 邦雄; 高橋, 俊明; 林, 雅人

    日本農村医学会学術総会抄録集, 2009
    Journal Article

    〈緒言〉生活機能評価の基本チェックリスト「閉じこも り・認知・うつ」の実態を報告する。 〈対象および方法〉秋田県南地域において平成20年6月3 日~30日の健康診査時に生活機能評価を実施した468名。 基本チェックリスト「閉じこもり・認知・うつ」につい て,1)性別,2)年齢階級別,3)特定高齢者の候補者 と判定された者とされなかった者の回答の有意差を求め た。 〈結果〉実施率は65歳以上人口の32.4%,特定高齢者の候 補者は2.1%であった。質問項目を点数化し平均値をみる と,男女共に年齢が高くなるにつれ平均値が低下してい た。女性は男性に比べ低く,男女共に年齢が高くなるにつ れ該当する項目が増加していた。認知については75歳以上 の男女の半数以上が何らかの物忘れや日時がわからないこ とを自覚していた。うつについては,性,年齢に限らず3 項目以上の該当者が多かった。回答の有意差(カイ二乗検 定)をみると,年齢階級別では「物忘れがあるといわれま すか」において,75~79歳の女性で有意に多かった。特定 高齢者候補者の男性に「外出回数が減っている」という回 答が多かった。 〈考察〉特定高齢者の発見は,生活機能評価が中心となっ ている。基本チェックリストを用いたスクリーニングの結 果,地域支援事業への参加が促される。「運動・口腔・栄 養」項目は単独の判定はあるが,「閉じこもり・認知」に ついては前述の項目と合わせた10項目以上該当する者が特 定高齢者となる。うつ項目についても単独の判定はない。 抑うつは自殺の主要な原因でもあるため受診者と直接顔を 合わせる健診時に見落としがないよう,早期に発見し受診 勧奨を行うなど,迅速な支援が求められる。それぞれの質 問項目は保健師が問診を行う際,対象を把握するアセスメ ントの一部とし,その後の支援につなげる必要がある。今 後は介護予防における地域の実態や課題を明らかにし,基 本チェックリスト質問項目に留まらない,生活機能評価そ のものの評価を行う必要があると考える。