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東海層群に挟在する大田テフラ層と三浦層群のテフラ層との対比
里口, 保文; 樋口, 裕也; 黒川, 勝己
地質学雑誌,
2005, Volume:
111, Issue:
2
Journal Article
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東海層群の大田テフラ層は,古琵琶湖層群,氷見層群,浜忠層にも対比されるテフラ層があるが,それらの年代はそれぞれ異なっている.本論では三浦層群のテフラ層との対比を行うことによって,大田テフラ層の年代を決定することを試みた.その結果,テフラの記載岩石学的性質や化学成分より,大田テフラ層は三浦層群のAn85テフラ層と対比された.さらに,三浦層群のAn77とAn53テフラ層は,東海層群の小鈴谷,坂井火山灰層とそれぞれ対比された.三浦層群の古地磁気層序と生層序の平均堆積速度から算出した大田テフラ層の年代は,約3.9 Maである.また,同様の検討から小鈴谷火山灰層,坂井火山灰層の年代は約3.9 Ma, 4.1 Maである.これら広域テフラ層の層序と年代をもとにして,本州中央部の下部鮮新統についての広域層序をまとめた.
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上総層群の火山灰層序及び上総・大阪・魚沼層群のテフロゾーンとの比較(<特集>房総半島における第四系の層序と堆積作用)
里口, 保文
地球科学,
1997, Volume:
51, Issue:
2
Journal Article
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房総半島の鮮新-更新統上総層群は250層以上の火山灰層を挟み,これらは岩相記載および記載岩石学的研究がおこなわれている.これら火山灰層は重鉱物組成によって,黒雲母に富む黒雲母型(B-type),角閃石に富む角閃石型(A-type),単斜輝石に富む単斜輝石型(C-type)に区分される.火山灰の岩相は細粒火山灰および粗粒火山灰に区分でき,粗粒火山灰は,結晶質,軽石質,スコリア質火山灰といった岩相の特徴がある.これら火山灰層は類似した特徴を持つものが,ある層準に集まる傾向があり,それら火山灰層の特徴によって下位より,テフロゾーンKz I,Kz II, Kz III, Kz IVという4つのテフロゾーンに区分される.Kz Iは多くの単斜輝石型粗粒火山灰層からなり,角閃石型粗粒火山灰層を伴う.Kz IIは黒雲母型細粒火山灰層によって特徴づけられる.Kz IIIは単斜輝石型スコリア質粗粒火山灰層が優勢で,少量の角閃石型粗粒火山灰層を伴う.Kz IVは多くの単斜輝石型軽石質粗粒火山灰層と少量の黒雲母型火山灰層を含む.大阪付近の大阪層群と新潟県の魚沼層群は上総層群とほぼ同時代の地層からなり,テフロゾーンが区分されている.これらのテフロゾーンと上総層群のテフロゾーンとを比較したところ,離れた地域間において,同時代のテフロゾーンの特徴は全く異なっている事がわかった.このことば,各堆積域のテフロゾーンを作る大きな要因が地域的な火山噴火活動であることを示している.テフロゾーンについての研究は,火山噴火活動の空間的,時間的変化についての多大な情報を提供するが,その情報は古く失われた可能性のある鮮新-更新世の火山体を含めた火山の噴火活動についての情報であると考えられる.
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上総層群中・下部の火山灰層序
里口, 保文
地質学雑誌,
1995, Volume:
101, Issue:
10
Journal Article
Open access
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本州中央部における鮮新-更新世の火砕流堆積物と広域火山灰層との対比および層位噴出年代
長橋, 良隆; 里口, 保文; 吉川, 周作
地質学雑誌,
01/2000, Volume:
106, Issue:
1
Journal Article
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本州中央部の3層の鮮新-更新世火砕流堆積物と広域火山灰層の対比と噴出年代の推定は, それらの層位的関係, 層相, 古地磁気方位, 鉱物組成や火山ガラスおよび斜方輝石の屈折率・化学組成, 層序学的年代資料に基づいて行われた.穂高-Kd 39テフラは約1.76 Maに噴出し, 火砕流噴出に伴うco-ignimbrite ashを形成した.恵比須峠-福田テフラは約1.75 Maに噴出し, stage ...
1の水蒸気プリニー式噴火による降下火山灰の形成, stage 2(前期)の降下軽石・火砕流の噴出と降下火山灰の形成, stage 2(後期)の火砕流噴出に伴うco-ignimbrite ashの形成, stage 3の噴火活動終了後に再堆積した火山砕屑性堆積物に分けられる.大峰-SK 110テフラは約1.65 Maに噴出し, stage 1の火砕流噴出, stage 2の噴火活動の休止期, stage 3の火砕流噴出とその火砕流が新潟堆積盆に直接流入した火山砕屑性堆積物および火砕流噴出に伴うco-ignimbrite ashの形成に分けられる.
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岐阜県谷汲村深坂湿原の最終氷期以降の珪藻群集変化と古環境変遷
加, 三千宣; 吉川, 周作; 里口, 保文 ...
地質学雑誌,
2001, Volume:
107, Issue:
7
Journal Article
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岐阜県の深坂湿原で掘削された13 mのコア試料(最終氷期以降)を用いて珪藻分析を行った.珪藻化石群集解析から古環境変遷に関する以下の結果が得られた.最終氷期の3.0~1.2万年前, ...
水域は主に富栄養の中性~アルカリ性を呈するある程度の開水域をもった池沼を形成していた.その間の2.5~2.4万年前と1.6~1.5万年前には湿性植物が繁茂する高層湿原の池塘あるいは低層湿原を短期間形成していた.池沼を形成していた頃, 水域は比較的低水温であったことが示唆され, 湿原を形成していた時期は比較的高水温であったことが示唆される.これは最終氷期の気温変動と関連しているかもしれない.一方, 1.2~0.4万年前, 水域は湿性植物が繁茂する高層湿原の池塘あるいは低層湿原を形成していた.この時期, 水域は比較的高水温であったと推定され, これは完新世の温暖な気候を反映していると考えられる.本研究で, 気候変化と深坂湿原の形成との密接な関係が示唆された.
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