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  • 日本の海洋データ同化研究
    藤井, 陽介; 蒲地, 政文; 広瀬, 直毅; 望月, 崇; 瀬藤, 聡; 美山, 透; 広瀬, 成章; 長船, 哲史; 韓, 修妍; 五十嵐, 弘道; 宮澤, 泰正; 豊田, 隆寛; 干場, 康博; 増田, 周平; 石川, 洋一; 碓氷, 典久; 黒田, 寛; 高山, 勝巳

    海の研究, 2017/03/15, Volume: 26, Issue: 2
    Journal Article

    第2 回世界気象機関(WMO)大気・海洋データ同化シンポジウムが東京で開催され,それをきっかけにデータ同化夏の学校が開始されたのは1995年のことである。それから20年あまりの間に,日本における海洋データ同化の研究は,黒潮大蛇行の予測の成功や4次元変分法大気海洋結合データ同化システムの開発など,世界に伍する成果を上げてきた。そして現在では,海況予測等を目的とした海洋データ同化システムが現業的に運用され,そのプロダクト(あるいは,海洋再解析データ)が,海洋・気候研究の他,漁業や防災,沿岸保全に資する情報として,広く提供されるようになっている。本稿では,日本の海洋データ同化研究のこれまでの成果や,海洋データ同化プロダクトの現状,現在の課題とそれを解決するための研究について総括し,今後の継続的な発展のために何が必要かについて議論する。