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福島, 靖男; 岩永, 勝義; 山崎, 徳二; 大塚, 陽一郎
心臓, 1976/06/01, Volume: 8, Issue: 6Journal Article
心破裂および左脚前枝ブ獄ックを合併した急性広汎前壁硬塞において,偶然にも心破裂直後より心停止までモニター心電図にて記録し得た症例を経験し,興味ある所見が見られた.心破裂を起こす以前には,モニターにて一過性の交代性のQRS波型の変化を認めたが,これは間歌性の左脚前枝ブロックによると思われた.しかし,Couplingの長い心室性期外収縮とのfusionbeatsの可能性は完全には否定できないと思われる.その後本例は何らの前兆なく心破裂を起したが,心破裂直後に著明なsimsarrestもしくはS-Ablockを呈した.その後も心停止に至るまで洞徐脈がつづいた.破裂より時間がたつにつれて,R波増高,ST上昇が見られ,S波は浅くなり,P-Q時間の延長を認め,破裂後約6分てsi魏sarrestと共に心停止を来した.心tamponadeを伴った心破裂時に見られる上室性徐脈性不整脈は,tamponadeによる心膜の伸展が.迷走神経反射経路に影響を及ぼすためと思われる.
