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NBI併用拡大内視鏡で診断できた胃過形成性ポリープ由来の早期胃癌の1例
山口, 和久; 山本, 頼正; 堀内, 祐介 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
06/2016, Letnik:
88, Številka:
1
Journal Article
Odprti dostop
「はじめに」胃過形成性ポリープは胃内の隆起性病変としては高頻度に認められ, 胃ポリープの約85~95%とされている. 悪性化することがあるため経過観察が必要であるが, 癌化の診断は容易ではない. 今回我々は, NBI併用拡大内視鏡(ME-NBI)にて術前に過形成性ポリープ由来の早期胃癌が診断可能であった1例を経験したので報告する. 「症例」「患者」: 77歳, 男性. 「既往歴」: ...
進行胃癌(63歳, 幽門側胃切除術), 高血圧症, 脂質異常症「家族歴」: 姉胃癌. 「現病歴」: 2011年, 胃癌術後の定期内視鏡検査にて残胃の吻合部大彎に20mm大の隆起性病変を認め, 生検で高分化型腺癌のため当院に紹介受診となった. 「検査所見」: 血清抗H.pylori抗体は96U/mlと陽性であった. 「上部内視鏡検査所見」: 通常光観察にて残胃吻合部大彎に, 20mm大の山田IV型の隆起性病変を認めた.
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2.
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大腸における超拡大内視鏡所見と病理組織所見との整合性に関する検討
中尾, 栄祐; 斎藤, 彰一; 佐野, 芳史 ...
日本消化器内視鏡学会雑誌,
2021, Letnik:
63, Številka:
7
Journal Article
Recenzirano
【目的】大腸における超拡大内視鏡所見と病理組織所見との対応に関して検討することを目的とした.【方法】2017年12月から2019年9月までの期間に,超拡大内視鏡を用いて観察後,内視鏡的切除術または外科切除術を施行した188例を対象とした.超拡大内視鏡所見はEC分類を用いて分類し,病理組織所見との対応について検討した.【結果】EC 1aはすべて非腫瘍に,EC ...
1bは過形成ポリープおよび鋸歯状病変に対応していた(61.5%)が,腺腫(7.7%),粘膜内癌(7.7%),粘膜下層浸潤癌(23.1%)もみられた.EC 2は腺腫と粘膜内癌に対応していた(87.3%).EC 3aは半数が粘膜内癌と粘膜下層軽度浸潤癌に対応していた(47.6%)が,残りは粘膜下層深部浸潤癌が占めていた(52.4%).EC 3bはすべて粘膜下層深部浸潤癌に対応していた.【結論】大腸における超拡大内視鏡所見は病理組織所見を反映しており,病理組織所見を予測する上で有用なモダリティと考えられた.
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3.
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SM浸潤を観察し得た直腸SM癌の1例
宮城, 幹史; 為我井, 芳郎; 金, 明哲 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
2015, Letnik:
86, Številka:
1
Journal Article
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「はじめに」 大腸癌の内視鏡的摘除後の根治度判定基準のうち, 術前診断で予測可能な項目は深達度のみだが, その診断に苦慮する症例が存在する. 今回, T1a-bの術前鑑別診断が困難であり, 内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection : ESD)の術中に深達度T1bを示唆する特徴的な所見を認めた症例を経験したので報告する. 「症例」 患者 : ...
67歳, 男性. 主訴 : 特になし. 現病歴 : 大腸ポリープのfollow up目的の大腸内視鏡検査で, 直腸Rbに腫瘍性病変を認め, 精査治療目的にて入院となった. 既往歴 : 特記すべき事項なし. 血液生化学所見 : 腫瘍マーカー正常. 大腸内視鏡所見 : 通常白色光観察で, 直腸Rbに約15mm大の0-IIa病変を認め, インジゴカルミン散布で, やや厚みを有し一部に陥凹局面を伴う病変として観察された. NBI拡大観察では, 口径不同の血管を認め, 佐野分類CP-IIIAと診断した.
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4.
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早期大腸低分化腺癌4例の検討
石川, 寛高; 千野, 晶子; 片岡, 星太 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
12/2015, Letnik:
87, Številka:
1
Journal Article
Odprti dostop
「はじめに」 大腸低分化腺癌が全大腸に占める割合は2.8~7.0%とされており, 稀な組織型である. さらに進行癌の状態で発見されることがほとんどであるため, 早期大腸低分化腺癌はさらに稀少であり, その報告例も少数にとどまる. 今回我々は4例の早期大腸低分化腺癌を経験し, その臨床病理学的特徴を検討したので報告する. 「症例1」 患者:56歳, 男性. ...
通常内視鏡観察所見:S状結腸に台状拳上を呈する10mm大の陥凹を伴った丈の低い扁平隆起性病変を認めた. NBI拡大内視鏡観察所見:陥凹部の血管密度が疎であり, 佐野分類IIIBと診断した. クリスタルバイオレット(CV)染色による拡大観察では, VI高度不整を主体とするが, 陥凹部分の広い領域にVN型pitを認めた.
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5.
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VI型Pit patternとNBI拡大観察による大腸T1a-b癌の鑑別診断の現状と診断不一致例の検討−ESD症例を中心に
大隅, 寛木; 為我井, 芳郎; 片岡, 星太 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
12/2015, Letnik:
87, Številka:
1
Journal Article
Odprti dostop
【目的】「大腸癌治療ガイドライン2014」では,内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection : ESD)適応症例は粘膜内癌,粘膜下層への軽度浸潤癌で,肉眼型,大きさは問わないとされており,精度の高い術前診断が求められている.本研究は,VI型Pit patternとNBI(narrow band ...
imaging)拡大観察による大腸T1a癌とT1b癌の鑑別診断の現状と診断不一致例の検討を行った.【対象・方法】2011年1月~2014年12月に当院で施行された大腸ESD522例中,VI型Pit pattern 283例 (男162例,女121例,平均66±11.3歳)286病変を対象とし,1)内視鏡治療の適応となるTis-T1a癌とT1b癌の鑑別診断能,2)診断不一致例における内視鏡所見の特徴を検討した.【結果】1)VI型pit patternと深達度の関連では,VI軽度不整264例中Tis-T1a 240例(91%),T1b以深24例(9%),VI高度不整22例中Tis-T1a 10例(45.4%),T1b以深12例(54.6%)であり,感度96.0%,特異度33.3%,正診率88.1%であった.NBI拡大観察においては,C1,C2,CP-ⅢA 248例中Tis-T1a 225例(90.7%),T1b以深23例(9.3%),C3,CP-ⅢB 38例中Tis-T1a 27例(71.0%),T1b以深11例(29%)であり,感度89.4%,特異度32.3%,正診率82.5%であった.2)VI軽度不整で深達度T1b以深の24症例〔隆起 : 9,laterally spreading tumor(LST)・陥凹 : 15〕の各所見別頻度は,最大型30mm以上(66.6%),陥凹(62.5%),小型不整形でCrystal VIolet(CV)染色性の低下したVIllous area(54.1%),ひだ上の局在(54.1%),緊満感(37.5%),粗大結節(37.5%),白班(20.8%)の頻度が高い結果であった.一方,VI高度不整で深達度がT1aの10例(隆起 : 1,LST・陥凹 : 9)のうち5例はCV染色不良であり,見返しで本来は判定不能と評価すべきであった.残り5例においては強い発赤,陥凹,粗大結節表面の平坦化,VI高度不整の範囲5mm以下の所見を各々60%の頻度で認めた.【結語】VI型Pit patternとNBI拡大観察によるT1a-b癌の鑑別診断ではピットフォール的症例が存在する.その診断精度を止揚するにはSM浸潤を示唆する通常所見を加味した動的観察,またESD術中の癌性および非癌性線維化の評価などの対策が必要と考えられた.
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Barrett’s食道に生じた異時性多発Barrett’s食道腺癌にESDを施行した1例
大前, 雅実; 藤崎, 順子; 堀内, 裕介 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
12/2015, Letnik:
87, Številka:
1
Journal Article
Odprti dostop
「はじめに」 Long segment Barrett's食道(Barrett's esophagus: BE)は, 欧米や西欧では前癌病変とされてシアトルプロトコールに沿った生検がなされている. 一方, 本邦では通常内視鏡およびNBI(Narrow band imaging)を用いたターゲット生検が行われることが一般的であるが未だBEのスクリーニングは確立されていない. ...
我々はBEを背景とした3病変の異時性表在型Barret's食道腺癌に対し内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection; ESD)を施行した症例を経験したので報告する. 「症例」 患者:79歳, 男性. 主訴:特になし. 既往歴:右腎癌術後. 家族歴:特になし. 現病歴:2013年他院検診のPETで食道に集積を認め, 当院を紹介受診.
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直腸粘膜脱症候群に対して内視鏡的摘除が有効であった1例
井上, 大; 岸原, 輝仁; 村松, 雄輔 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
2015, Letnik:
86, Številka:
1
Journal Article
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「はじめに」 直腸粘膜脱症候群(以下, MPS)治療の第一選択は, 排便習慣改善などの保存的治療であるが, 治療抵抗性の場合には, MPS自体の摘除も選択肢の1つである. しかし現在までにMPSにおける内視鏡治療の有効性についての報告はほとんどない. 今回, 保存的治療に抵抗性であった隆起型MPSに対して内視鏡的粘膜切除術(以下, EMR)を施行し奏効した症例を経験したため, 報告する. ...
「症例」 患者 : 16歳, 男性. 主訴 : 血便, 肛門部違和感. 併存疾患 : Williams症候群(遺伝子異常を伴う, 特徴的な顔貌, 心血管奇形, 発達遅滞が見られる症候群). 家族歴 : 特記事項なし. 現病歴 : 身長155cm, 体重55kg. 元々強いいきみを伴う排便習慣がある. 数カ月続く血便と肛門部違和感を主訴に前医を受診した. 大腸内視鏡検査において下部直腸に隆起性病変がみられ, 腺腫の疑いで内視鏡治療目的に当院へ紹介となった.
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直腸粘膜脱症候群の超音波内視鏡検査所見の検討
鈴木, 翔; 千野, 晶子; 清水, 智樹 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
12/2013, Letnik:
83, Številka:
1
Journal Article
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「はじめに」 直腸粘膜脱症候群(mucosal prolapse syndrome:MPS)は, 直腸腫瘍との鑑別に苦慮することがある. 直腸腫瘍との鑑別に超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography:EUS)が有用であったMPSの2例を報告する. 「症例」 【症例1】患者:35歳, 男性. 現病歴:排便時の出血を主訴に前医を受診し, 全結腸内視鏡検査(total ...
colonoscopy:TCS)で下部直腸に3型進行癌を疑う病変を指摘され, 精査加療目的に当院紹介となった. TCS所見:下部直腸前壁に約5cm大の扁平隆起性病変を認めた. 病変は全体に発赤調を呈し, 表面に浅いびらんを伴っていた. (Color 1-a). クリスタルバイオレット染色後の拡大内視鏡観察では, びらん部は評価不能であったが, びらん以外の部分ではI型pitを認めた(Color 1-b). EUS所見:病変部は第2, 3層が周囲とは境界不明瞭で周囲から連続性に肥厚して観察された.
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5年間の経過で腺腫から腺癌に進行した早期十二指腸癌の1例
森重, 健二郎; 山本, 頼正; 堀内, 裕介 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
12/2013, Letnik:
83, Številka:
1
Journal Article
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「はじめに」 原発性十二指腸癌は稀な疾患であり, 大腸と同様にadenoma-carcinoma sequenceの経路で腺腫からの発癌も考えられている. 今回我々は5年にわたる長期経過の中で腺腫から腺癌への進行をnarrow band imaging(NBI)併用拡大内視鏡で診断し, endoscopic submucosal ...
dissection(ESD)を行った早期十二指腸癌の1例を経験したため報告する. 「症例」 患者:59歳, 男性. 現病歴:2007年5月に他院で心窩部痛の精査で施行された上部消化管内視鏡検査で, 十二指腸下行脚に平坦隆起性病変を指摘. 生検で低異型度腺腫が検出されたため, 精査加療目的にて当院受診となった. 既往歴:糖尿病. 身体所見:特記事項なし. 血液検査所見:異常所見なし. 上部消化管内視鏡所見(2007年):十二指腸下行脚のVater乳頭口側同側に白色光観察で15mm大の白色調扁平隆起を認める.
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10.
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結腸粘膜下腫瘍にESDによる摘除生検を行った3例
菅沼, 孝紀; 千野, 晶子; 谷口, 智香 ...
Progress of Digestive Endoscopy,
12/2013, Letnik:
83, Številka:
1
Journal Article
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「はじめに」 腫瘍径の小さな結腸粘膜下腫瘍(submucosal tumor:SMT)は, 無治療で経過観察される場合が多く, 疾患頻度も明確でない. また, 治療指針や経過観察方法についても確立していない. 今回, 我々は大腸ESD(endoscopic submucosal dissection)にて確定診断できた結腸SMTの3症例を経験したため報告する. 「症例」 【症例1】 ...
患者:44歳, 女性. 既往歴:子宮体癌手術. 現病歴:PET(positron emission tomography)で直腸部の集積を認め, 下部内視鏡検査を施行した. 直腸S状部に8mm大の背景粘膜と同色調で表面平滑な半球状のSMTを指摘(Color 1-a). EUS(endoscopic ultrasonography)にて粘膜筋板と連続する第3層を主座とする低エコー腫瘤. カルチノイドもしくは子宮体癌からの転移巣を鑑別するため, ESDを施行. 切除病理標本にて, HE染色で粘膜筋板より連続する紡錘形細胞の増生を認め, 免疫染色にて, desmin陽性, SMA陽性でleiomyomaと診断された(Fig.1).
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