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  • 摂食嚥下専門外来において口腔機能発達不全症と診断された...
    駒形, 悠佳; 山田, 裕之; 田村, 文誉; 保母, 妃美子; 礒田, 友子; 田中, 祐子; 西澤, 加代子; 水上, 美樹; 菊谷, 武

    日本障害者歯科学会雑誌, 2021/06/30, 20210630, Letnik: 42, Številka: 2
    Journal Article

    摂食嚥下専門外来に口腔機能に対する困りごとを主訴に来院した患児のうち,口腔機能発達不全症と診断された小児の口腔機能の問題を明らかにする目的で,該当項目と指導内容について検討を行った.2018年4月から2020年12月までに,口腔機能発達不全症と診断された32名(男児20名,女児12名)を対象とした.性別や年齢などの患児基本情報を診療録で後ろ向きに調査した.口腔機能発達不全症チェックリストのB分類別に,指導内容の確認や,主訴と該当項目の比較を行った.対象となるすべての小児が離乳完了していた.紹介元は歯科医院が14件(44%)で最も多かった.主訴は,食べる機能の「咀嚼時間が長すぎる,短すぎる」が最も多く18件であり,同様に歯科医師が評価した該当項目でも24件と多い傾向にあった.口腔機能管理の経過では,19名(76%)が12カ月以内に終了していた.また,主訴と該当項目を比較すると,主訴よりも歯科医師が評価した該当項目が多く,栄養(体格)に関しての一致率は低い結果となった.本研究の対象者において,口腔機能発達不全症は多くの症例で12カ月以内に正常な口腔機能の獲得が可能であった.口腔機能発達不全症の診察時は,主訴をもとに口腔機能を歯科医療側から積極的に問診を含めて評価し,保護者や本人が認識しづらい問題を包括的に抽出することが重要であると考えられた.