NUK - logo
E-viri
  • 旭硝子の含フッ素化合物合成技術
    中野, 貴志

    日本農薬学会誌, 02/2016, Letnik: 41, Številka: 1
    Journal Article

    「はじめに」近年, 小さな原子サイズや高い電気陰性度等, そのユニークな性質からもたらされる, さまざまな効果により, フッ素原子が導入された医薬, 農薬の割合は増加の一途を辿っている. そのため, 含フッ素化合物の合成技術の重要性は, ますます高まっており, 世界的にも多くの研究者によって新しい手法や反応剤等の開発が盛んに行われている. 旭硝子株式会社は, その社業の成り立ちから, 塩素, フッ素を中心とするハロゲンを含むケミカルチェーンを有しており, 含フッ素化合物を合成する技術に古くから取り組んで来た. 本講では, 含フッ素化合物の合成技術について, 最近のトピックスを交えながら, 旭硝子の有する原料や得意とする技術, 反応例等を紹介する. 含フッ素化合物の合成法は, 結合形成の観点から分類すると, C-F結合形成反応とC-C結合形成反応に分けられる.