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石原, 慎之
YAKUGAKU ZASSHI, 12/2021, Letnik: 141, Številka: 12Journal Article
「1. はじめに」近年, メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA), 多剤耐性緑膿菌などの薬剤耐性菌は地球規模の問題となっており, その対策の1つに抗微生物薬使用の最適化, 具体的には薬物治療モニタリング(therapeutic drug monitoring;TDM)並びにpharmacokinetics(PK)/pharmacodynamics(PD)理論に基づいた用法・用量の適正化を行うことが必要とされている. 一方, 医薬品研究開発・承認審査における様々な過程において, それまでに継続的に蓄積された情報を数理統計学的手法によりモデルに変換し, そのモデルを用いたシミュレーションで得られる定量的な情報が開発戦略と意思決定に用いられている. この概念・手法をファーマコメトリクスと定義され, 臨床現場においては, 医薬品の個別患者に対する最適化マネジメントに活用することが可能である.
