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P-2-G24 心拍変動とサーモグラフィからみた口腔ケア時における重症心身障害者の反応
今村, 美幸; 藤本, 秀美; 山岡, 美和子
日本重症心身障害学会誌,
2017, Letnik:
42, Številka:
2
Journal Article
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研究目的 ...
重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))は、快・不快の意思表示が困難である。重症児(者)の快・不快の反応を捉えるために心拍変動による客観的評価を検討してきたが、筋緊張の強さなどから心拍変動による評価には限界があった。近年、鼻部皮膚表面温度測定が心理状態の評価に有用であることが報告されている。そこで、本研究は、鼻部皮膚温度(サーモグラフィ)と自律神経系活動から日常生活ケア(口腔ケア)時の反応を検討することを目的とした。 研究方法 1.対象者:入所中の重症児(者)3名(平均年齢27.3±3.2歳)を対象とした。2.測定方法:1)測定環境;施設内の一室を使用し他者の入室を制限した。室内環境は、風速0.5m/s以下に設定し、室温・湿度に配慮した(測定時室温:24.1±1.4℃、湿度:52.5±8.2%)。2)対象者の準備;測定まで 20分以上の馴化時間を設けた。3)日常生活ケアと体位;職員によるロ腔ケア(歯磨き)。車椅子にて実施した。3.測定指標:サーモグラフィによる鼻部皮膚温度、自律神経系活動(HR、HF、LF/HF)、行動観察。4.分析方法:ケア3分前から10分後までの1分毎のデータを、ケア直前値をBase Lineとして差を求め、その推移をみた。 結果・考察 LF/HFでは、2名がケア直後にのみ1.0〜1.5上昇していたが、1名はケア直後に1.0〜1.2上昇し2分後まで持続していた。HFは3名とも下降し、うち2名は4分後まで持続していた。鼻部皮膚温度は、1名はケア直後に1.8℃の低下がみられ、回復まで約10分を要した。また、2名はケア直後から徐々に低下し、うち1名は回復までに10分以上要した。鼻部皮膚温度は自律神経系活動による血流変化を最も反映する。ケア後の鼻部皮膚温度の方が反応は緩慢であったものの、心拍変動および鼻部皮膚温度はほぼ同様の変化を示した。このことより、重症児(者)の場合も鼻部皮膚温度での評価も可能であることが示唆された。
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P-2-G25 準超重症児(者)における嗅覚反応を脳血流量の変化から捉える
山岡, 美和子
日本重症心身障害学会誌,
2014, Letnik:
39, Številka:
2
Journal Article
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目的重症心身障害児(者)への発達を促進する関わりの一つとしてアロマ剤や入浴剤、草花を利用した嗅覚刺激を行っている。しかし、気管切開を行っている準超重症児(者)は鼻呼吸ではないため、においの同定が制限されるのではないかと考えた。そこで本研究は、気管切開を行っている準超重症者への効果的な嗅覚刺激方法を検討するために、嗅覚刺激時の脳血流量の変化から、同定反応を明らかにすることを目的とした。方法研究期間:2013年8月2日〜26日、対象者:横地分類A1の20代準超重症者2名(女性)、嗅覚刺激:アロマオイルを含ませたコットン(A刺激)と無臭コットン(B刺激)を各々のシリンジに入れ、30秒かけて50mlの空気を鼻腔へ注入した(1分間の安静の後に刺激提示:計4回)。測定指標:近赤外分光法(NIRS)を用い、前額部に16chのプローブを装着して脳血流量の測定、ビデオによる行動観察を行った。なお、本研究はA病院倫理委員会で承認されており、研究趣旨および方法を口頭と文書で家族に説明し同意を得た。結果と考察A・B刺激ともに、刺激10秒前後で酸化ヘモグロビン(Oxy-Hb)と脱酸素ヘモグロビン(DeOxy-Hb)がやや低下し、その後緩やかに上昇した。刺激別に見ると、A刺激ではOxy-Hbが上昇し、B刺激時ではOxy-Hbは減少していた(1ch)。また、2名とも刺激提示回数が増すにつれてA・B刺激ともにOxy-HbおよびDeOxy-Hbの変化は減少した。臭いは、嗅細胞で感知して嗅球へと伝わり、その後情報処理をされて臭いとして認識される。脳血流の変化は、大脳皮質嗅覚野(眼窩前頭皮質)における情報処理段階の反応であると考えられる。その反応に刺激による違いがあったことより、においを同定していることが示唆された。結論気管切開を行っている準超重症者を対象に、鼻腔への嗅覚刺激時の脳血流量の変化をみた。その結果、刺激による変化の違いが見られ、においを同定していることが示唆された。
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ガレクチン-1は活性化T細胞のアポトーシスを引き起こす
山岡, 和子
Trends in Glycoscience and Glycotechnology,
1996/03/02, Letnik:
8, Številka:
40
Journal Article
Recenzirano
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4.
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Tリンパ球アポトーシスの誘導: ガレクチン-1に見いだされた新しい機能
山岡, 和子
Trends in Glycoscience and Glycotechnology,
1997/01/02, Letnik:
9, Številka:
45
Journal Article
Recenzirano
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ガレクチン-1は、β-ガラクトシド結合タンパク質がつくるガレクチン家系の一構成員で、多くの正常細胞や癌細胞で産生されている。ガレクチン-1は、たとえば細胞と細胞の相互作用の仲介、細胞増殖に対する影響など多くの機能を持つことが示されている。 最近、我々はガレクチン-1の新たな機能として、T細胞のアポトーシスにおける伝達物質としての作用を明らかにした。アポトーシスは、胸腺における免疫適格 ...
(immunocompetent) なT細胞の産生と、末梢リンパ系器官での免疫応答の終結になくてはならない重要な機構である。ガレクチン-1は免疫系の組織としてのヒト胸腺、リンパ節、脾臓に発現している。これらリンパ系器官内にガレクチン-1が存在すること、および胸腺細胞や活性化T細胞のアポトーシスを誘導することは、ガレクチン-1が中枢や末梢部位で自己抗原に対する免疫寛容の維持に重要な役割を果たしていることを示唆する。ガレクチン-1に対するT細胞の感受性は、ガレクチン-1のカウンターレセプターとなる細胞表層糖タンパク質の発現を制御することで調節されていると考えられる。CD45もそのようなカウンターレセプターのひとつで、ガレクチン-1が誘導するアポトーシスの不可欠な引き金になっているようだ。しかし、T細胞のガレクチン-1に対する感受性は、CD45の糖鎖付加の状態や、CD43のような他のカウンターレセプターの存在によっても調節されているらしい。 またガレクチン-1は、非リンパ系器官における免疫系の制御でも重要な役割を持つと考えられる。ガレクチン-1は胎盤、前立腺、角膜など多くの免疫特権的 (immune priviledged) 部位や組織で発現されている。免疫特権部位、および組織というのは、たとえば角膜などのような重要な器官が、活性化T細胞による炎症反応で損傷されることのないように、免疫反応がやわらげられている生体内部位のことである。アポトーシスは免疫特権を維持するために不可欠な機構であることが示されている。免疫特権的組織でガレクチン-1が発現されることによって、侵入してくる活性化T細胞のアポトーシスが誘導され、その結果免疫特権が維持されると考えられる。我々は、上記リンパ系器官と免疫特権的部位でガレクチン-1が発現されているのは、免疫反応の調節を行う上で重要な役割を果たしているから、という仮説を提唱する。
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175 COPDとメチルテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)A/V遺伝子多型
川本仁; 山岡和子; 山肩満徳 ...
日本呼吸器学会雑誌,
2003, Letnik:
41, Številka:
suppl.1
Journal Article
【背景と目的】COPD患者に血漿ホモシステイン濃度の増加が報告されているが, ホモシステインはエラストリーシスをおこす. MTHFRはホモシステイン代謝酵素であり, 高ホモシステイン血症及び, MTHFR遺伝子多型はアテローム性動脈硬化の危険因子である. 我々の観察では, COPD患者は石灰化を伴うアテローム性動脈硬化を必ず有している. ...
MTHFR遺伝子多型がCOPDの疾患感受性遺伝子になるかを明らかにする為に以下のことを検討した. 【対象と方法】COPD患者 39例 喫煙健常者45例を対象にMTHFR A/V多型に関する検討と血漿ホモシステイン濃度を測定した. 【結果】喫煙健常者ではAA型42.2%, AV型46.7%, 変異のホモ型VV8.9%であった. COPD患者では, AA型17.9% AV型74.4% VV型7.7%だった. COPD患者にAV型が明らかに多く, 軽度の血漿ホモシステイン濃度の増加を認めた. 変異アレル頻度に有意の増加を認めた. 【考察】COPD患者の血漿ホモシステイン濃度の増加が軽度に止まりそれに対応するAV型の集積は興味深い. ホモシステインは最終的に抗酸化作用を有するGSH(防御因子)になること等が関与しているのかもしれない. MTHFR遺伝子多型はCOPDの疾患感受性遺伝子の可能性がある.
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学生の県内理学療法学術大会の発表経験について-PT研究法講義の取り組み
原田俊英; 石崎文子; 濱田麻紀 ...
理学療法学,
2004, Letnik:
31, Številka:
suppl-2.2
Journal Article
パーキンソン病(PD)においては錐体外路障害とともに自律神経障害も主要な臨床所見の1つであるが, 若年発症パーキンソニズム(EOP)においては, 一般的に自律神経障害は比較的軽いといわれている. 今回, 我々は健常対照, PDならびにEOPにおいて心拍変動スペクトル解析を24時間にわたって行い, 心血管系自律神経機能やそのサーカディアンリズムについて比較検討した. 健常対照13人, EOP5人, ...
ならびにPD20人において, オックスフォード社製長時間心電図解析装置メディログオプテイマ(EC2200)を使用して, 24時間ホルター心電図を計測. 高速フーリエ変換(FFT)を用いて, 心拍変動のパワースペクトル解析を行い, 24時間および1時間毎の低周波成分パワー値LF(0.04~0.15Hz)と高周波成分パワー値HF(0.15~0.4Hz)ならびにその比LF/HFを求めた. 健常対照群およびEOP群, PD群において, LF, HF, LF/HFの24時間値や1時間毎の日内リズムについて比較し, 心血管系自律神経機能について検討した. LF, HFやLF/HFの24時間値はPD群で低下していたが, 健常群やEOP群では低下していなかった. 1時間毎のLF, HF, LF/HFのサーカディアンリズムは, PD群では低値で推移したが, 健常群やEOP群は正常のパターンを呈した. EOPでは罹病期間が長くても心血管系自律神経機能は比較的保たれているが, PDにおいては障害されていることが示唆された. また, 本法はEOPとPDの鑑別診断に有用と考えられた.
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放射光マイクロビーム蛍光X線分析とX線吸収微細構造解析を用いたイネのカドミウムの蓄積機構に関する研究
山岡, 和希子; 高田, 沙織; 竹久, 妃奈子 ...
分析化学,
2010, Letnik:
59, Številka:
6
Journal Article
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イネにおけるCdの蓄積機構に関する新しい知見を得ることを目的として,植物体組織を非破壊で2次元多元素同時分析が可能な放射光マイクロビーム蛍光X線(SR-μ-XRF)分析とX線吸収微細構造(XAFS)解析を応用した.その結果,Cdを添加して栽培した二品種のイネ(日本晴,密陽23号)について,茎におけるCd及び植物必須元素の蓄積部位と,各器官(根,茎,葉)に蓄積されたCd化学形態が明らかになった.定量結果から,地下部では密陽23号より日本晴のCdの濃度が高いのに対し,地上部では二品種とも同程度のCdの濃度であった.またCdは維管束に多く分布し,品種間差は見られなかった.Cdの化学形態に関しては,根ではCd-Sの形態で存在し,品種間差は見られなかった.一方,日本晴の茎では,添加期間が長くなるにつれてCd-Sの割合が1.5倍になっているのに対し,密陽23号におけるCd-Sの割合は大きく変化しなかった.また,日本晴の葉では添加期間が長くなるにつれてCd-Sの割合が減少するのに対し,密陽23号ではCd-Sの割合が増加していた.このことから,地上部へ輸送する際の化学形態の差がCdの蓄積挙動の違いに影響を与えている可能性が示唆された.
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