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  • 高圧ガス下の新乾熱滅菌法について
    古橋, 正吉; 上田, 伊佐雄; 駒宮, 功額

    医科器械学, 1991/10/01, Volume: 61, Issue: 10
    Journal Article

    医療機関では主な滅菌法として高圧蒸気滅菌と, 酸化エチレンガス滅菌法が普及している. しかし高圧蒸気滅菌装置は構造が複雑で多くのエネルギーを必要とする. 可燃性で有毒な酸化エチレンはガスもれなどの事故時の吸入による中毒と爆発が絶無ではない. 研究機関などで用いられている大気圧空気下の乾熱滅菌は160℃~200℃の高温を用いるので, プラスチックや布類などの耐熱性の弱い医療用具, 材料の処理は困難である. そこで方法の簡便と省エネルギーを目的とし, 耐熱性の弱い物品も処理できる新しい乾熱滅菌法を検討した. まず, 耐圧容器内に爆発性ガスを導入し, 点火して高温高圧の爆発炎による滅菌法を実験した. その結果, 極く短時間で滅菌処理できることが明らかとなったが, 耐熱性の弱い物質は焦げを生じ, 金属やガラス以外は不適当であった. 次に, 高圧蒸気と同じレベルの温度と各種高圧ガスを用い実験を行ったところ, 滅菌が可能なことを認めたので, 以下概要を報告して大方のご批判を得たい.