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  • 「取り残される農村」は消滅していくのか
    林, 琢也

    地理空間, 2015, Letnik: 8, Številka: 2
    Journal Article

    本論は,著者が岐阜県郡上市和良町において同僚の教員らとともに携わってきたT型集落点検の実践と地域づくりに係る住民有志との交流をもとに,農村の存続可能性について考察することを目的とする。郡上市和良町の地域づくり活動は,集落維持のための活動のあり方を住民自身に問うものである。農村の抱える問題は,農地や林地の相続,屋敷の維持など,最終的には個々の家族の問題でもある。こうした事実を住民に再認識してもらうとともに,他出子とのネットワークを強化することで内と外の両面から地域づくりを進めていく手法は,これまでの観光振興や人口増加を目指した農村振興策と組み合わせることで集落の存続にとってきわめて現実的かつ効果的な対策を描く際の一助になる。