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中央値補正法による得点調整の評価
菊地, 賢一; 中畝, 菜穂子
日本テスト学会誌,
2021, Volume:
17, Issue:
1
Journal Article
Open access
近年、大学入試において選択科目間の得点調整の方法として、多くの大学で中央値補正法が採用されている。しかしながら、その性質について、テスト理論的な観点からの考察はほとんど行われていない。そこで、中央値補正法による得点調整が、選択科目間の平均と標準偏差の違いにより、どのような調整結果を生じさせるのか考察した。その結果、テスト得点が正規分布をする場合、中央値補正法では、概して、元の得点分布の平均が高く標準偏差が大きい科目が、能力上位者にとって有利となるように得点調整されることが分かった。本来、得点調整は、このような不公平を解消するために行われるべきものである。一方、中央値補正法には、得点調整後も、0 点は0 点、満点は満点のまま変わらず、中央値さえ求まれば簡単に計算可能であるという利点もある。導入する際には、利点と欠点を考えた上で検討する必要がある。
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2.
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声の高さと発話速度が話者の性格印象に与える影響
内田, 照久; 中畝, 菜穂子
心理学研究,
2004/12/25, Volume:
75, Issue:
5
Journal Article
Peer reviewed
Open access
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3.
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英語リスニング・テスト実施時の騒音発生事態を模したモニター試験
内田照久; 中畝菜穂子; 荘島宏二郎
行動計量学,
03/2005, Volume:
32, Issue:
1
Journal Article
Peer reviewed
英語リスニング, テスト実施時に, 試験問題音声よりも低い音量での騒音が発生した事態を模したモニター試験を行った. 環境騒音と日本語騒音の2種類の騒音源を設定し, 英語音声に対して-12dB(A), -6dB(A)で重畳させて実験項目を作成した. クリーンな音声で受験する統制群と, 試験中盤で実験項目を受験する実験群とで試験を実施した結果, 日本語騒音で10. ...
3ポイント程度の成績低下が見られた. 騒音に対する被験者の心理的な抵抗感は, 環境騒音よりも日本語騒音で強く, 特に日本語騒音が初出の場合にその傾向がより顕著であった.
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試験成績の公平感に関する意識-得点調整事態下での検討
中畝菜穂子; 内田照久; 荘島宏二郎
行動計量学,
03/2005, Volume:
32, Issue:
1
Journal Article
Peer reviewed
英語リスニング, テスト時に騒音が発生した事態を模したモニター試験を実施し, 試験成績を受験生に通知し, アンケート調査を行った. 試験成績は, 配点に基づく得点, 及び得点率の他に, 条件の有利, 不利を解消した大学全体, 文理別の偏差値によって通知した. その結果, 不利な条件で受験したか否かに関わらず, 成績の表示方法として, いわゆる素得点表示が, ...
成績を知る上で有用であると思われていた. また, 得点調整への態度は, 騒音の有無の条件ではなく, 本人の成績に影響されることが示され, 上位群の方が肯定的であることが明らかになった.
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騒音発生事態を模した英語リスニング・テストにおける得点調整
石塚智一; 荘島宏二郎; 中畝菜穂子 ...
行動計量学,
03/2005, Volume:
32, Issue:
1
Journal Article
Peer reviewed
英語リスニング, テストにおいて騒音事態に直面した受験者たちは不公平感を感じる. そのとき, 適切な得点調整を行う必要が生じる. 本研究では, 騒音発生事態に対処することを目的として得点調整を行った. 本研究で用いた方法は, 騒音によってどの程度の不利益をこうむるのかについて定量的に測定し, 不利益をこうむったと推定される量だけ得点を修正するというものであった. 具体的には, ...
項目反応理論の観点から, 騒音発生時に項目困難度母数がどの程度影響を受けるのかを推定することによって潜在得点を修正した.
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大学入学者選抜に関する意見の構造 -高校生, 高校教員, 大学教員の比較
中畝菜穂子; 内田照久; 前川眞一 ...
行動計量学,
09/2004, Volume:
31, Issue:
2
Journal Article
Peer reviewed
高校3年生, 高校教員, 大学教員の大学入学者選抜に関する意見の構造について検討した. 主成分分析の結果, 大学入学者選抜に関する意見は, 1)学力試験に対する負担感, 2)適性, 興味や関心の評価による選抜に対する態度, 3)学力試験, 成績による選抜に対する態度, 4)面接, 小論文による選抜に対する態度の4つの成分に分かれた. 各成分の成分得点は, 回答グループによって違いがみられた. ...
また, センター試験の資格試験的利用に関しては, 学力試験に対する負担感が高い方が肯定的であることが分かった.
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新潟大学における入試広報戦略と新入生への入試広報アンケートによる入試広報活動の点検
佐藤, 喜一; 中畝, 菜穂子; 濱口, 哲
大学入試研究ジャーナル,
2012, Volume:
22
Journal Article
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本稿では, 新潟大学における現在の入試広報戦略の概要を紹介するとともに, 2010年度新入生を対象とした入試広報アンケートの結果から, 本学の入試広報活動の改善について考察を試みた。今後の課題として, 紙媒体と電子媒体の有効活用についての検討, 本学の知名度を全国的にアップする戦略の検討, 高校訪問の継続実施と一部見直しの検討などが必要であることを指摘した。
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英語リスニング・テストにおける音声の時間構造と提示情報の様式が項目特性に与える影響
内田, 照久; 菊地, 賢一; 中畝, 菜穂子 ...
教育心理学研究,
2002, Volume:
50, Issue:
1
Journal Article
Peer reviewed
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大学生652名に英語リスニング・テストを実施した。テスト内に3つの実験ブロックを設定し, 発話速度, 休止時間, 選択肢様式について操作した。原問題を加工した実験項目を8つのテスト・フォームに割り当て, フォーム間の比較のためにアンカー項目も配置した。分析には古典的テスト理論と項目反応理論 (IRT) の項目特性指標を使用した。結果として,(1) 発話速度の低下に伴い困難度 (b) は低下し, ...
音声持続時間を80%~140%変化させたところ, 項目通過率の平均が約7%上昇した。(2) 選択肢様式については, 文字提示の方が音声提示より困難度 (b) が低く, 平均通過率が約12%高かった。すなわち, リスニング・テスト状況下でも被験者は文字情報に依存的であった。(3) 選択肢様式の条件差で生じた被験者群間の正答率の平均差は, 能力推定値 (θ) では解消し, IRTによる等化は良好な補正機能を示した。この長所を生かし, 被験者への成績情報のフィード・バックも可能にするためのIRTと実験計画法を組み合せた新しい研究方法を提案した。
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項目に関する事前情報が十分に得られない状況における適応型テストシステム開発の試み
熊谷, 龍一; 五島, 譲司; 中畝, 菜穂子 ...
日本テスト学会誌,
2013, Volume:
9, Issue:
1
Journal Article
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本論文は,予備調査が十分に実施できず,問題項目に関する情報が満足に得られない状況下におけるコンピュータ適応型テスト(CAT) ...
の開発過程について述べたものである.本論文で開発されたCATは,数学の下位4領域について,延べ464項目の項目プールを持ち,簡易適応型の項目提示システムが採用された.また得点化については,項目難易度を基準にした独自の計算システムを開発し,テストシステムに実装された.テスト開発においては,19名のスタッフにより,2年6ヶ月の期間で開発が行われた.また, 1) 大学生に対して本システムと紙筆式テストを同時に受検させる, 2) 高校生に対して本システムを受検させる,という2つの調査を行い,テストシステムの妥当性が検証された.
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